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大阪で存在感増すIHGの直営「インターコンチネンタルホテル大阪」に泊まってみた。和洋の交わる“今っぽさ”あふれる客室

日本在住のサンディリアCEO「日本は目的地として非常にエキサイティング」

「インターコンチネンタルホテル大阪」に泊まってきた

 英国に本社を置くIHGホテルズ&リゾーツは、開催中の大阪・関西万博の英国パビリオンにおいて、サポーティングパートナーを務めている。

 同社はその大阪エリアで近年特に存在感を増しており、老舗のリーガロイヤルホテル 大阪が2023年6月にIHGへ加盟、大規模改装を経て2025年に「リーガロイヤルホテル 大阪 ヴィニェット コレクション」としてリブランド開業しているほか、同じく2025年に日本初進出の「ガーナー」ブランドを大阪で一挙3店舗開業している。

 また、2021年には「ホリデイ・インエクスプレス 大阪シティセンター御堂筋」、2023年に「voco大阪セントラル」を相次いで開業しており、ホリデイ・インエクスプレスは開業翌年に客室・レストランのインテリア一新、フィットネスジムの新設など全面リニューアルを行なっている。

 関西圏まで範囲を広げると、2024年に「シックスセンシズ京都」を開業済み、2028年に「リージェント京都」の開業を予定している。

 2025年6月現在、IHGは大阪市内で7ブランド10軒3249室のホテルを展開しており、大阪と日本国内の現況を説明したIHG・ANA・ホテルズグループジャパン CEOのアビジェイ・サンディリア氏は、「日本の素晴らしい観光リソースを海外からの旅行者に紹介していくことが重要で大切。北海道の雪質、沖縄のビーチ、大阪の街の風景などを海外のお客さまに伝えていきたい。

 私自身、日本に在住しているので明言できるが、世界から見ても日本は旅行の目的地として非常にエキサイティングだ」と述べ、大阪をリードする国際的なホテルグループとして、さらなる成長に期待を込めた。

 なお、このときサンディリア氏が会見した「インターコンチネンタルホテル大阪」は日本で唯一、IHG自身による所有・直営のフラグシップであり、今回試泊する機会を得た。

IHGホテルズ&リゾーツ 日本&マイクロネシア マネージングディレクター 兼 IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社 CEO アビジェイ・サンディリア氏
IHGは大阪・関西万博で英国パビリオンのサポーティングパートナーを務めている
大阪で7ブランド10軒3249室を展開する

「インターコンチネンタル」はIHGにとって世界最大規模のラグジュアリーブランドで、インターコンチネンタルホテル大阪(大阪府大阪市北区大深町3-3-60)は2013年6月に開業、今年で開業から12年を迎える。

 JR大阪駅に直結しており、駅からは徒歩5分。20階の開放的なロビー・レストラン・カフェは、天井までの大きな開口部から梅田市街を一望でき、客室は和の要素を散りばめながら世界中からのゲストに対応するIHG基準の装備とコンテンポラリーな設えになっている。

 宿泊したのは全272室のうち、23階の「1キング プレミアム」で、キングベッド1台に独立したバスルーム、トイレ、洗面所を備えるほか、ウォークインクローゼットやデスクワークスペースを含む50m2

 そもそも50m2で空間に余裕があるうえ、大きめの採光に圧迫感のない家具配置、ガラス張りの浴室とガラス製のデスクなど、空間を広く見せる工夫が随所に見られる。

「1キング プレミアム」
客室全体を部屋の角から
密度感のあるどっしりしたキングベッドが1台。包まれるような枕でぐっすり眠ることができた
オットマン付きのソファ(左)とデイベッド(右)を備えており、飲み物を楽しみながらくつろぐ、風呂上がりに体を投げ出す、など好きなように使い分けられる
枕元の左右に照明の制御ボタン、コンセント、充電用のUSB Type-Aポートを用意する。飲料水はペットボトルを廃止してスクリューキャップの缶で統一
55インチの壁掛けスマートテレビ。シアタースピーカーも備えている

 冷蔵庫とミニバーにはソフトドリンク、アルコール、プロテインバー、直下の引き出しにはボトルワインやウイスキーのミニボトル、紅茶、おつまみ、カトラリーなど一式が詰まっている。ちなみにラインアップはIHGがグループとして基準を持っているとのこと。

 ミニバーに紅茶の用意があるものの、大阪らしさという点では茶の湯文化が花開いた堺がお隣ということもあり、急須と湯飲みを標準で用意している。

 独立したバスルームはかなり広めの作りで、身長178cmの記者が足を伸ばしても肩まで浸かれる浴槽と体を洗うシャワースペースは、それぞれしっかり空間を確保していた。

しっかりと作業空間のあるガラス製のデスク+チェア。コンセント横のフタを開くと有線LANのポート(ケーブルは引き出しに)、テレビとつながるHDMIポートが現われる
茶の湯文化が花開いた大阪らしく、急須と湯飲みも設備の一つ
ミニバーや冷蔵庫の内容は、IHGの基準に基づいてセレクトされているとのこと
洗面所、トイレ、浴室はすべて独立型。浴室はガラス張りで寝室側から丸見えだが、引き戸で隠すこともできる
広角撮影のため浴槽が小さく見えるかもしれないが、実際は身長178cmの記者が足を伸ばして肩まで浸かれるビッグサイズ。日本人的には体を洗うときに椅子がほしい
明るくて使いやすい洗面台。手前の木箱に髭剃りや歯ブラシなどのアメニティを収納する
セキュリティボックス含むウォークインクローゼット。見た目のとおり、かなりの大容量。浴衣やバスローブ、スリッパもここに
大開口が迎える20階のロビー。エレベーターを降りてする正面がフロント
朝食ビュッフェからランチ、ディナーまで対応するシグネチャーレストラン「ノカ ロースト&グリル」
ノカ ロースト&グリルの手前にあるカフェラウンジ「スリーシクスティ」。名前はホテル所在地の地番から
フレンチレストラン「ピエール」。ミシュランガイド京都・大阪に一つ星として9年連続掲載
IHGの設備基準の一つでもあるフィットネスジムは客室フロアから離れた4階に。全長20mのプールもある
同じフロアには外資系ホテルとしてはめずらしく大浴場を備える
大阪の老舗スパ「ザ・デイ・スパ」がプロデュースする「メグリ」
DESSERTSを逆から読んだ1階のパティスリー「ストレス」。上階よりリーズナブルな料金設定で、宿泊客以外の利用も多いとのこと
28階の「クラブインターコンチネンタルラウンジ」。アクセス権があれば、朝食・アフタヌーンティー・イブニングシャンパン&カクテル・ナイトキャップ(寝酒)まで対応する