JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
奄美群島の特産品No.1を決める「あまみ島一番コンテスト」開催! JALふるさとアンバサダーが入賞商品を紹介します
2025年5月16日 06:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、奄美群島で「あまみ島一番コンテスト」に携わるJALふるさとアンバサダーの川澄紘子さん。
――取り組みについて教えてください。
奄美群島の特産品No.1を決める「あまみ島一番コンテスト」が2024年12月に喜界島で開催されました!
同時に奄美群島の各島イチオシの商品を集めた物産展「ぐーんとマーケット」も行なわれ、各島自慢の商品を販売しました。会場は大盛り上がりで、多くのお客さまにお越しいただきました。
このイベントについて、企画者である奄美群島観光物産協会の横嶋さんは「通常、物産展は島を離れた本州で行なうことが多いですが、このイベントは2023年より奄美群島内で開催しています。『自分の島のことは知っているけど、同じ奄美群島内でもほかの島のことは知らない』という声をよく聞いており、奄美群島内の魅力ある物産品や事業者さんをお互いにもっと知ってほしいという思いではじめました」とおっしゃっていました。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
「あまみ島一番コンテスト」に、僭越ながら審査員として私、JALふるさとアンバサダー奄美群島担当の川澄も参加させていただきました!
各事業者さまからは熱のこもったプレゼンを聞かせていただいただけでなく、実際に試食をしたり、工芸品に触れさせていただき私自身改めて奄美群島の魅力を再発見できた貴重な機会になりました。
――今後の展開・展望について教えてください。
出品されていたものすべてをご紹介したいのですが……、今回は食品部門の1~3位と、工芸部門の1位を飾った商品についてご紹介いたします!
食品部門
最優秀賞: 「万能スパイス 奄味」SPICENEE(奄美大島)
開発者のSPICENEE(スパイス兄)こと清川さんは喜界島出身。
喜界島の特産品である「白ごま」や「花良治みかん」、喜界島産の唐辛子や奄美大島産のあおさなど島の素材をうまく掛け合わせながら香りと風味と辛味のバランスにこだわった一品です。
開発にかかった期間はなんと2年以上。スパイスが苦手な方にも手に取ってもらえる商品を目指して仕上げたそうです。
実は私自身、辛過ぎるものが得意ではないのですが、こちらの商品はそんな私でも楽しめるほどよい辛さ、そして香りも爽やかなのです! 鍋やスープの味の変化をお楽しみいただける、何にでもあう万能調味料として大活躍しています!
あまみ島一番コンテストから話題になり、商品も大人気だそうです。スパイス好きの方もそうでない方も、ぜひ“奄味”をお楽しみください!
優秀賞: 「なみうちサイダー」株式会社HOWBE(喜界島)
夕方のなみうち際の素敵なラベルにこだわりが感じられ、期待が高まります。そして一口飲んでみると「美味しい!」
喜界島の透き通る美しい海からできた「ミネラルそのまま天然海塩」とほんのり香る「バニラ」のバランスが絶妙なのです! 塩とバニラがそれぞれのよさを引き出しており、味も香りも楽しめる絶品サイダーです。
美味しさのポイントである喜界島の塩は「甘くてまろやかな味」が特徴。日本ではめずらしい多段階式平釜工法を使って、荒木集落の塩職人が丹精込めて製造しています。
「農業の島とも言われている喜界島には作り手のプロはたくさんいますが、その素材を活かした特産品とその魅力を島外に発信するプレイヤーが少なかった。新しい喜界島の味・そして価値を生み出し、喜界島産をもっと日本・世界に!」と立ち上がったのが、HOWBEの谷川さんでした。
なみうちサイダーを作るうえで「塩味だけでなく、旨味などの喜界島の塩の力を表現したい!」と、試作を重ねるなかでバニラを配合することにたどり着いたそう。
「なみうちサイダー」は観光客の方だけでなく島民の方からも支持されており、私も大好きな商品です。喜界島のきれいな海を見ながら、なみうちサイダーを楽しんでみませんか? もちろんお土産にもお勧めです!
優秀賞: 「パッションフルーツシロップ」SONTAR GARDEN(喜界島)
夏には多くのトロピカルフルーツが店頭に並ぶ奄美群島。奄美に移住して大のパッションフルーツ好きになった私、このパッションフルーツシロップをソーダで割ったものをいただき、その美味しさに感動しました!
パッションフルーツの美味しさがそのまま表現されていると感じ、原材料を見てみるとパッションフルーツの果汁と砂糖のみととてもシンプル。水を加えることなく作られているため、素材そのものの味わいをしっかり楽しめます。
開発者の園田さんはなんと、パティシエ→公務員→農家という異色の経歴をお持ちで、農作物の栽培から加工品製造のみならず、町内の農家と連携して島内フェアトレードを目指した商品づくりも展開しています。
園田さんは「素材そのものの味を表現したい! パッションフルーツをまずは知ってもらえるきっかけに!」と熱い思いを持って商品開発に取り組まれたそうです。
パッションフルーツシロップはソーダで割ると爽やかになりますし、豆乳で割るのもお勧めです! 豆乳割りにすると、ラッシーのような濃厚な美味しさを楽しめます!
ほかにもヨーグルトやアイスクリームのトッピング、料理の隠し味とさまざまな使い方をお楽しみいただけます!
工芸品部門
最優秀賞: 「育む箸私膳-shizen- 奄美の八角箸セット」株式会社奄宿り(奄美大島)
奄美大島の豊かな自然が育んだ琉球松とイスノキを、職人の手仕事で丁寧に仕上げた高級八角箸です。
こちらの仕掛け人である瀧田さんは「奄宿り」という一棟貸しの宿を営みながら、奄美大島の琉球松やイスノキを使用したオリジナルエコ箸を作るプロジェクトを立ち上げられました。
「育む箸私膳-shizen-」は雨の日でも民宿で楽しめるよう、創作体験のツールとして始まったそう。
「一個人・一企業・一eco」を合言葉に、地域全体でecoを意識した新たなる観光事業の在り方となるように進めていきたい。林業が衰退している奄美大島で、小さな頃から木に親しみを持って過ごすことで木のファンを増やしたい。島の原材料を使って、島の人が手作業で作り、島に来てくださった方にこのお箸を使っていただきたい。とさまざまな思いがぎゅっと詰まっているプロジェクトです。
入賞商品の「育む箸私膳-shizen- 奄美の八角箸セット」の販売だけでなく、琉球松でMY箸を作る体験もしています。ぜひ奄美大島にいらしたら、お箸作り体験もしてみてください!
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
今回審査員をさせていただいたことで、「奄美群島にはたくさんの宝がある!」ということを再認識しました。「島の魅力を知ってほしい」と熱い思いを持つ生産者(事業者)さま、商品、島の素材……すべてが宝だと感じました。
ご紹介した商品は各社サイト、奄美の総合スーパー「ビッグツー」、空港売店などお土産を取り扱うお店にて販売しております。
これらの商品をきっかけに「奄美群島ってどんなところ?」とご興味を持っていただけましたら幸いです!
皆さまのお越しを奄美群島にてお待ちしております。